狂犬の蔵書が7000冊

米国の新しい国務長官である、ジェームス・マティスは海兵隊の大将だった人物です。

 

マティスは現在66歳。軍人として、湾岸戦争・アフガニスタン・イラクなどで輝かしい戦歴を上げています。猛将の名を欲しいままにした、米国切っての軍人で、狂犬(Mad Dog)と呼ばれていたそうです。

 

今回、トランプ政権の閣僚として、初めて外遊して、韓国と日本を訪問しましたが、すこぶる評判がいいですね。なんでも、大学では歴史学の学位を取った、たいへんな読書家で、蔵書は7000冊もあるそうです。孫子をはじめとした兵学書が好みなんだとか。

 

仮に7000冊の本を全て読んでいるとすれば、50年として年間140冊ですから、二日半に一冊のペースということになります。まぁ、軍人としてのキャリアを考えれば、ギリギリ可能といった量ですね。

 

古今東西、優れた軍人や政治家(ビジネスマンも)は読書家なんだろうと思います。斬った張ったで戦う人こそ、本から得る知識や教養が大切になるでしょうし、精神の平安を保ち正しい判断をすることを可能にするのでしょう。

 

読書家として最も有名な軍人政治家はナポレオンで、晩年幽閉されたセント・ヘレナ島に3000冊の蔵書を持ち込んだと言われます。さすがに、「予の辞書に不可能ということばはない。」と言った英雄だけのことはあります。ただ、幽閉中に3000冊の本を読むことはかなり難しいですね。

 

山口県の読書家では吉田松陰がいます。投獄されていた4年間で1500冊の本を読んだと言われます。ほぼ、1日1冊です。牢に居たのだから詠めそうな気もしますが、小説や娯楽本を読んでいたわけではなく、兵学書や歴史書ですから骨が折れそうです。

 

さて、皆さんの家には本がどのくらいあるでしょうか?

日本にも蔵書をたくさん持っている人もいるでしょうが、総じて自宅にある本の量は少ないようです。

実は、日本人の読書量は世界のなかでもかなり多いほうです。しかし、図書館が広く普及していることと、文庫本のような安価な書籍があること、更に文芸誌のような雑誌があることなどから、自宅に本をたくさん持っている人は少ないようです。

 

世界で言えば、蔵書の多い国は北欧や東欧など比較的寒い国(逆に少ないのは南の国)なんだとか。まぁ、1日30分の読書時間を持つことを目標にしましょう。