「婚姻に関する統計」日本では意味がある

ヨーロッパの国の多くでは、非嫡出子の割合が50%を超えています。

 

厚生労働省が「婚姻に関する統計」というのを出しています。

婚姻とは、「男性と女性の法律的に認められた結合。」というのが辞書的な定義です。

続いて、”1人以上の夫と1人以上の妻との間の法的,社会的に認められた結合で,当事者間の子供に社会的地位を与え,配偶者の権利と義務を規定した法律,規則,習慣,信仰などにより統制される。”と書いてあります。

 

近年は婚姻の定義も怪しくなってきました。そもそも男性と女性という組み合わせすら崩れてきていますし、ヨーロッパでは婚姻のない状態で生まれる子供のほうが多くなった国も増えています。

 

非嫡出子の割合は、フランス:56.7%、スウェーデン:54.6%、イギリス:47.6%・アメリカ:40.2%などで、日本は2.3%です。

フランスは少子化を克服した。フランスには待機児童はいない。日本は見習え!という主張もあるのですが、婚姻無しの出生が増えていることが要因です。さてさて・・、子どもたちは本当に幸せに育つのだろうか?ちょっと心配です。

 

ということで、欧米諸国では「婚姻に関する統計」は既に意味を失っているのですが、日本ではまだ使えます。ちょっとだけ、紹介します。

 

「国産結婚は減っている」

平成18年の44,701組をピークにして減少に転じており、平成27年は20,976組となり、半分以下にまでなっています。

主な要因は、日本人男性と韓国・フィリピン・タイなどの女性との婚姻、日本人女性と韓国の男性との婚姻が大きく減っていることです。それ以外の国の方との国際結婚は減っていません。

 

「国際結婚が多いのは都市圏と沖縄」

都道府県別統計でみると、東京都の婚姻の5.1%が国際結婚です。以下、愛知県・神奈川県・千葉県・沖縄県・大阪府と続きます。

逆に国際結婚が少ないのは、北海道の0.8%、以下、宮崎県・鹿児島県・秋田県・佐賀県の順になっています。

 

「平均初婚年齢は男性30.7歳、女性29.0歳」

夫妻とも初婚の場合の平均年齢です。毎回思うのですが、「平均年齢」は要注意です。

婚姻の場合は18歳未満がありませんが、高齢の方はおられるので、平均は実態より高めになります。例えば、20歳が9人と100歳が1人のグループの平均年齢28歳としても意味がないですよね。)

そこで、初婚年齢の中央値でみれば、男性は29.9歳、女性27.5歳です。

 

「姉さん女房率が高いのは九州・低いのは東海」

都道府県別統計をみると、夫妻とも初婚で女性が年上の割合は、長崎県が27.4%で最も高く、宮崎県・島根県・大分県・佐賀県の順になります。

逆に低いのは、岐阜県21.9%、以下愛知県・三重県・徳島県・静岡県の順です。

 

「夫妻とも初婚が多いのは北陸・低いのは北海道以外は南国」

福井県が77.5%で最も高く、東京都・富山県・京都府・石川県の順です。

逆に低いのは、高知県が66.2%で最も低く、北海道・宮崎・和歌山・沖縄の順です。

 

統計資料を眺めていると、いろいろ面白いことがわかります。