広島県立歴史博物館は福山駅の北にあります

福山市は広島県の東端にあります。知名度は低いですが、人口46万人の大都市です。

 

山陽新幹線で、福山駅から広島駅は約88km・福山駅と岡山駅は約57kmです。福山は、広島県にあってカープファンも多いのですが、経済圏としては岡山・倉敷に近いのです。

 

戦後、製紙会社を誘致するために埋立を進めていた臨海工業団地に、昭和36年に当時の日本鋼管(現在はJFEスチール)が製鉄所を建設したことから、福山市は大変革を遂げます。

 

当時の備後3市:福山市・尾道市・三原市は、それぞれ人口10万人弱の同規模でしたが、世界最大級の製鉄所の稼働によって、福山市は瀬戸内海工業地域の重要工業都市として浮揚します。尾道市と福山市に挟まれていた、人口3万余りの松永市を昭和41年に合併したこともあり、人口が集中して、先にも書いたように人口46万人の中核都市となりました。

 

さて、広島県立歴史博物館という名称だけみると、当然広島市にあると思うのですが、これが福山市にありました。福山駅のすぐ北側、徒歩1分にあります。

新幹線で福山駅に到着すると、すぐ北側に福山城の天守閣が見えますが、その城址エリアに設置されています。例によって、1989年開設の「バブル期箱もの」の一つです。

 

 

この広島県立歴史博物館の目玉が「草戸千軒」です。

日本には中世の都市遺跡がいくつかありますが、「草戸千軒」はそのなかでも大掛かりなものです。福山市を流れる芦田川の河口にあった伝説の港町「草戸千軒」は、大正時代の河川改修工事で偶然に発見されました。

 

室町時代のおよそ700年前から、江戸時代にかけて、大いに栄えていたことが発掘された遺跡からわかっています。

多くの商売人が活発な取引をして、多様な職人が働いていました。多くの銭がみつかっており、異業種連携の様子も伺えます。日本国内だけではなく、中国大陸や朝鮮半島との交易もおこなわれていました。

 

広島県立博物館には、発掘資料だけでなく、当時を再現した実物大ジオラマがあります。

意外に豊かで、面白そうな生活ぶりを感じてみてください。

 

「ええじゃん広島県」

 

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