昨年(平成27年)の交通事故死者数は4117人で、前年(平成26年)より4人増えました。
交通事故死亡者は、事故防止技術の進歩や危険運転の厳罰化などによって、毎年減少していると思っていたのですが、昨年は下げ止まって上昇に転じてしまいました。
こういう潮目の変化点はしっかり意識をしたほうがよいです。交通事故防止対策がマンネリ化したり、PDCAサイクルがしっかり回らなくなっている気がします。
先日のニュースで、「横断歩道を横断中の児童がはねられる交通事故が発生した。この横断歩道は、線が消えかかっていて運転者に見えない状態だった。」という記事がありました。
確かに、クルマで走っていると横断歩道や車線が消えかかっている場所はたくさんあります。こういうメンテナンスが、きちんとできているのかを検証する必要がありそうです。
死者数の増加は重要なアラートです。官民挙げての再チェックをしたいものです。
経営全般に言えることですが、上昇から下降・下降から上昇での変化点はことさら重大に考えることが必要です。
また、特に65歳以上の高齢者が54.6%(人口比では26%)と高くなっています。
更に、よくみるとそのなかでも高齢になるほど死亡事故に遭う人の割合が多くなっています。人口10万人当たりの死者数では、成人では30~35歳がボトムで1.7人に対して80~94歳は11.1人です。
高齢者の事故防止対策も、改めて点検をすることが重要です。