経営コンサルタントの経歴詐称

とても著名な経営コンサルタントの経歴詐称が明らかになって、周囲も混乱もしているそうです。

 

昨日の夕方に、名古屋への出張から帰った方が「週刊文春」の記事について話をしてくれました。

ちなみに、週刊文春とか週刊新潮は、毎週木曜日発売です。ただし、今週のように、その後に三連休が来るような週は水曜日に発売になります。

 

しかし、山口県では1日遅れて、普通は金曜日に、今回のようなケースは木曜日に発売されます。たまたま東京や大阪に出張すると、1日早く読めるのです。ちょっと優越ですね。

 

今回の話題の主である”ショーンK”という方ですが、残念ながらこれまで知りませんでした。

「報道ステーション(テレビ朝日)」「とくダネ!(フジテレビ)」などの番組にコメンテーターとして出演されていたそうです。どちらの番組も視る習慣がないので、全く知らないままでした。もうマスコミに出られないと思うので、リアルタイムで見ていないのがちょっと残念です。

 

 

昨年、NHKが騙された佐村河内守さんと同じ状況です。テレビ朝日やフジテレビが騙されていたという図式のようです。騙す人が悪いのか、騙される方が愚かなのか、はたまた両方か、いろいろあるでしょうが、内容がかなり破天荒なのでちょっと呆れます。

 

詐称していたのが、出生(クォーター?)・出身地(ニューヨーク市)・学歴(ハーバード・パリ大学)・職歴・業績・容姿・・・ということです。これだけ、徹底的な詐称に誰も分からなかったのでしょうか?

まぁ、分かっていたけど便利に使っていたということなのでしょうね。

 

何となく、ウソが通っていたのは、高校まで日本(熊本)にいたことを全く感じさせない、ネイティブ・イングリッシュを使いこなせていたことが主な要因かも知れません。私もそうですが、日本人には。完璧な英語を話せる人を、それだけで信用してしまうところがあります。Kさんが、いつどこで、これだけの英会話スキルを身に付けたのかは謎ですが・・。

 

「経営コンサルタント」に限らず、”コンサルタント”というのは自分で宣言するだけです。携帯電話を契約できさえすれば、今すぐ誰でもコンサルタントになれます。

日本で経営コンサルタントの能力を公的に認めているのは「中小企業診断士」の資格だけです。但し、能力認定資格であって業務独占資格ではないのでちょっと中途半端です。

 

まぁ、コンサルタントや評論家・コメンテーターといった曖昧な職業では大なり小なり、自分の能力を詐称するものです。クライアントに信頼してもらうには、能力があることを認めてもらうことは大切です。但し、多少の詐称が許されるのは能力だけであって、経歴詐称は許されません。

 

よく「学歴を詐称してはいけないが、学力を詐称しても構わない。」と言います。

同じ学校を卒業していても、いろんなレベルの人がいます。名門大学卒業でも、ちょっといかれた人もいます。優等賞で卒業しても、学問が身に付いていなくて忘れている人もいます。

学歴がなくても、ギリギリで単位をもらったとしても、学力があると信じられる人がいます。そういう人は、お客さまに会う前や仕事に取り掛かる前に、教科書や参考書を読み直して、おさらいをしているものです。ちょこっと、学力を詐称します。

 

これは、一般の会社の営業職でも技術職でも同じです。

会社の過去の実績を詐称してはいけませんが、現時点の能力をアピールすることは構いません。

仕事は、日々新しいことへの挑戦です。クライアントに自社の商品や技術を説明するときには、相手の要望を顕在的なことも潜在的なことも含めて、事前によく検討します。

そのうえで、過去の実績を基にして、可能な限りの勉強をして、こんな改善・改良が提案できますとアピールします。こうしないと、業績は上がっていきませんし、会社は続きません。