経営に仁はいらない・・社長のための老子(77)

老子の教えは毎週日曜日に掲載しています。今日は、ひとつ飛んで”第五章”です。

第四章は、「屋号の由来」を参照してください。

 

老子の考えを経営に活かすならば、社長が意識して従業員を愛することはありません。慈しみの姿勢を強調することも無用です。社長は倫理的に正しい経営を自然に淡々と進めればよいのです。そうすれば、会社は健全に発展していきます。

それは、天と地の間には何もないのに、あらゆるものが育まれ豊かに実るのと同じことです。

 

天地不仁、以萬物爲芻狗。

聖人不仁、以百姓爲芻狗。

天地之間、其猶槖籥乎。※

虚而不屈、動而愈出。

多言數窮。

不如守中。

 

天地には慈しみはなく、万物をわら細工の犬のように扱います。

同じように社長にも慈しみは不要で、授業員をわら細工の犬のように扱いなさい。

天地の間は、鉄を鍛える“ふいご”のようなものです。

中は空っぽですがいつまでも働き、動いては新しいものを生み出します。

しゃべり過ぎると行き詰ります。

社長も、天地と同じように、自分を空っぽにして会社を鍛えていくのです。

 

※ 槖籥(たくやく)・・ふいご