島根県を見習おう

近頃、山口県内の商工関係者の方から、「島根はすごい」「島根を見習おう」という話をよく聴きます。

 

旧暦の10月(今年は11月12日~12月10日)は神無月ですが、島根県の出雲だけは神在月です。今は、ちょうど全国の神様が集合中です。 

 

全国におられる神様たちは、旧暦10月10日に、出雲の国の稲佐の浜にお着きになります。その夜のうちに出雲大社に向かわれて、翌11日から一週間、大事な全体会議をします。例えば、あらゆる男女の「縁」もこの会議で決められます。

 

全体会議を終えた神様たちは、次は分科会を一週間おこないます。出雲大社に残って分科会をする神様もいますが、日御碕神社や多賀神社など近くの神社に場所を移す神様たちもいます。会議の合間にはイベントや宴会も開催されて、羽目を外す神様もちょっといます。

 

分科会を終えた神様たちは、旧暦11月24日に二週間滞在した出雲の国から、それぞれの地元に帰っていきます。日本の神様はかなり仕事熱心のようです。

 

 

さて、その出雲の国に、石見の国・隠岐の国の二国を合わせたのが島根県です。

島根県は人口70万人(46位:下は鳥取県だけ)ですが、面積は6700㎢(18位)もあり、本州の海岸線だけでも561㎞もあります。話題の竹島も島根県ですが、対馬海流とリマン海流のぶつかる豊かな海にも恵まれています。

 

しかし、産業に乏しく県内総生産は2.3兆円あまり(全国で46位:下は鳥取県だけ)です。また、高齢化率は32.7%(2位:上は高知県だけ)と一見して厳しいように思えます。 

ところが、島根県では若者完全失業率が日本一低く、高齢者有業率は8位で、正規雇用者比率は6位、障がい者雇用比率は13位、更に余暇を楽しむ時間も1位で、抜群の雇用環境になっています。

 

広い土地に、ほとんど人も住んでいなくて、仮にいてもお年寄りばかりなのですが、何故か豊かなのです。 神様のお力もあるのでしょうが、親近感のある地域住民の連帯に加えて、適切な商工政策が実行されているようです。企業の方、商工会議所の方からの称賛を耳にします。また、大学の先生からも産官学連携の分野でも成果があがっているという話を聞きました。

近々、秘密を探りに行こうと思っています。