中小企業診断士が得意な「確からしい景気予測」

何度か書いているように、最も確からしい景気予測は景気循環から導かれます。

 

現在の日本は、戦後の第16循環に入っています。過去3回分の景気循環をグラフにしてみました。

グラフの横軸が生産の対前年同期比の増減です。右に行けば生産が増えていくので好景気です。

グラフの縦軸が在庫の対前年同期比の増減です。上に行けば在庫が増えているので景気に陰りが見えます。

 

第13循環(1999年1月~2002年1月)が判りやすいので見てください。景気の循環は必ず反時計回りになります。

  1. 左下(第Ⅲ象限)で、平成不況から脱して生産が回復しながら在庫は減っていきます。
  2. 右下(第Ⅳ象限)で、生産が増え、在庫も回復していきます。IT景気です。
  3. 右上(第Ⅰ象限)で、生産過剰で在庫が増えていきます。好景気が終わりに向かいます。
  4. 左上(第Ⅱ象限)で、景気の後退が明らかになってITバブル崩壊となりました。

第14循環はITバブル崩壊から立ち直り、小泉政権の構造改革で好況の実感の乏しいものの長期間続くイザナミ景気を経て、世界不況(リーマンショック)までの循環です。

☞ 小泉政権が景気循環に抵抗して粘っている様子と、リーマンショックの過激さが分かります。

 

第15循環はリーマンショックから立ち直り景気は回復したものの、東日本大震災で混迷を迎えて民主党政権の崩壊で幕を閉じるまでの循環です。

☞ 東日本大震災の影響が大きかったことが判ります。民主党には不運でした。

 

そして、現在の第16循環です。2015年2Qまでのグラフです。過去の景気循環は解説できますが、現在進行形のグラフから予測をするのは遠慮しておきます。

どうぞ、皆さんそれぞれで判断してください。