弱いものほど長続きする・・社長のための老子(68)

老子の教えは毎週日曜日に掲載します。今日は、老子第七十六章です。

 

老子は一貫して、弱いものが勝利すると言っています。下へ下へと向かう水を理想とし、人間では嬰児が最も強いと言います。男女では、女性のほが弱いので上だとも言っています。柔らかくて弱々しいように見えるもののほうが、生命力があって永く生き続けるということです。

 

人之生也柔弱、其死也堅強。

萬物草木之生也柔脆、其死也枯槁。

故堅強者死之徒、柔弱者生之徒。

是以兵強則滅、木強則折。

強大處下、柔弱處上。

 

人は生まれたときは柔らくて弱いが、死ぬときは堅くて強ばっている。

全ての物、草や木も生まれたときは柔らくて脆いが、死ぬときは枯れて干からびる。

つまり、堅固で強いものは死んでいくもので、柔軟で弱いものは生き続けるものだ。

このように、強大な兵力でも滅び、強力な武器でも折れる。

強大なものが下になり、弱小なものが上になるのだ。