結婚式ビジネスの可能性

 花嫁が持つウエディングブーケ(生花)をドライ加工して長く記念にするのだそうです。


 少子化ではありますが、結婚式ビジネスはテレビCMなども活発ですし、街に新しい式場も建っていますので、活況のように思えます。


 実際はどうかと言うと、経済産業省の統計では、結婚式場業の売上高は、2000年に約2500億円だったものが2013年には約1500億円(40%の減少)になっています。婚姻組数のほうも減少しているのですが、80万組から66万組(17%の減少)ですから、結婚式場の売り上げの減少割合のほうが大きいですね。

 結婚式に大きなお金をかけずに「地味婚」や「スマ婚」で済ませて、別のことに消費しようということなのでしょう。価値観も多様化しているので、一昔前のように画一的なセレモニーは気恥ずかしいということもありそうです。


 ブライダル総研というHPに、既婚者と離婚経験者にアンケートをとった結果が掲載されていました。簡単に言えば、結納や結婚式・新婚旅行などのセレモニーをしたカップルのほうが、離婚率が低いという結果です。因果関係が逆のような気もしますが、納得の結果です。

 よい結婚式を挙げることの意義も、結婚生活を豊かにするという意味がありそうですね。


 ちなみに、統計を眺めて気付く結婚式ビジネスの難しさは、月当たりの売上高の変動です。当たり前なのですがブライダルシーズンとオフシーズンでは売上高が大きく違います。今年の1~6月の統計で、5月の売上高が最高ですが、最低の1月の250%にもなります。

 これだけ繁閑に大きな変動があると、いろいろな苦労がありそうです。


 最後に、ブライダル総研のアンケートで比率的に最も大きな差が出ているのが、「結婚前に老後のことについて二人で話をした」という項目(既婚者は31.5%・離婚者は23.5%)でした。

 セレモニーも大事ですが、リアルに将来の人生について話し合っておくことも重要です。