謙虚になる・・社長のための老子(58)

老子の教えは毎週日曜日に掲載します。今日は、老子第六十六章です。

 

老子は、「水」のように生きなさい、と言っています。「上善如水」ですね。

「道」は自然の道理ですから、争うことができません。争っても勝てませんし、変えることもできません。「水」はそのことをよく知っていて、決して争わないで自然に振る舞うことで、みんなを幸せにしていくのです。

 

江海所以能爲百谷王者、以其善下之。

故能爲百谷王。

以聖人、欲上民、必以言下之、欲先民、必以身後之。

是以聖人、處上而民不重、處前而民不害。

是以天下樂推而不厭。

以其不爭故、天下莫能與之爭。

 

大河や大海が、数多の谷の王であるのは、下流にあるからです。

これによって、数多の谷の王でいられるのです。

社長が社員の上にあるには謙虚な言葉を使い、社員の先に立ちたいなら支援をするべきです。

こうすれば、社長が上にあっても社員は重さを感じず、前にいても邪魔に思いません。

そうして、全社を挙げて社長を押し上げて、嫌う社員はいません。

こんな社長は社内外の誰とも争わないので、誰も社長に勝つことはできないのです。