優秀なプロジェクトマネージャー・・社長のための老子(55)

  老子の教えは毎週日曜日に掲載します。今日は、老子第六十三章です。

 

 この章で有名なのは、「怨みに報いるに徳を以てす」です。

 自分を憎んでいる人にこそ、親切にしなさい。ということですが、簡単なことではありません。

 

 大きな仕事を成し遂げようと思うなら、最初が肝心です。どんなことでも、やるべきときにやらないで放置していると、どんどん大事になっていきます。手に負えないようになる前に、問題が芽のうちに摘んでしまうことが大切だと言っています。

 > 新国立競技場の問題なんかがそうですね。

   最初にしっかりしたプロマネを決めて、課題が小さいうちに処理しておけばよいのです。

   そうやって自然に、誰にも大プロジェクトだったと気づかせないままで、競技場が完成して

   プロジェクトXにも取り上げられることもないのが本当に優秀なマネージャーです。

 

 爲無爲、事無事、味無味。

 大小多少、報怨以徳。

 圖難於其易、爲大於其細。

 天下難事必作於易、天下大事必作於細。

 是以聖人終不爲大、故能成其大。

 夫輕諾必寡信、多易必多難。

 是以聖人猶難之、故終無難。

 

 自然に業績を挙げ、重大事にせず仕事をし、味気ない事も楽しむことを目指す。

 仕事の大小にも多少にもこだわらず、メンバーに憎まれても親切にする。

 難しいことは易しいうちに片付け、大きな仕事は細かく扱う。

 困難なプロジェクトも最初は易しく、大きなプロジェクトも最初は細かい。

 優秀なマネージャーは重大事にしないで、大きなプロジェクトを完成させることができる。

 安請け合いすると信用を失い、安易に進めると困難が増える。

 優秀なマネージャーは困難だと気を引き締めるので、無難にプロジェクトが終わる。


 ※ ・・とここまで書いといてですが、

  何でもかんでも芽のうちに摘むのがよいかと言うと、ちょっと違いますよね。

  ほっておいても大したことにならないものを、全部摘み取るようなことをすると、それはそれ

 で弊害も出てきます。「何もしない」という選択肢は、どんなときでもあります。