盗人の贅沢は長続きしない・・社長のための老子(46)

老子の教えは毎週日曜日に掲載します。今日は、老子第五十三章です。


本来は政治のことを言っています。3行目の”朝”は、朝廷のことです。

現在の会社に置き換えた意訳をしてみました。

 

使我介然有知、行於大道、唯施是畏。

大道甚夷、而民好徑。

朝甚除、田甚蕪、倉甚虚、服文綵、帶利剣、厭飮食、財貨有餘。

是謂盗夸。

非道哉。

 

わたしははっきりと自然の道理を自覚したので、会社が社会的責任を果たすように経営し、ただ金儲けだけを目的にすることを畏れる。

自然の道理は目立たないが広く大きいのに、社員は狭くて危なっかしい近道を好むことがある。

会社に不正が横行して、設備がホコリまみれで、倉庫に良品はからっぽなのに、社長も社員もきれいな格好をして、立派な車に乗って、飲み食い接待は飽きるほどして、お金は有り余るほどある。

もし、そんな会社ができたとしても、それは「盗人の贅沢」と言うものだ。

そんなことは道理に合わず、長く続くはずがない。