市場を制覇しようと思わないこと・・社長のための老子(22)

老子の教えは毎週日曜日に掲載します。今日は、老子第二十九章です。

市場は人の心が集まったものですから、操ろうなどと考えないことだと教えています。

 

將欲取天下而爲之、吾見其不得已。

天下神器、不可爲也、不可執也。

爲者敗之、執者失之。

凡物或行或随、或歔或吹、或強或羸、或培或隳。

是以聖人去甚、去奢、去泰。

 

社長がライバル会社全てを倒して、全ての市場(顧客)を我が物にしようと欲張っても、私はできないと思いますよ。

市場や顧客というものは不思議なもので、支配することも、手に入れることもできません。

支配しようとすれば敗れ、手に入れようとすれば失います。

市場や顧客にはいろいろなものがあってぼんやりしています。自分勝手に行動するものもあれば、誰かについていくものもあります。いつも悲観的に泣きわめいているものもあれば、能天気に大笑いしているものあります。強いものあれば、弱いものあります。新しいことを育てるのに一生懸命なものもあれば、何でもぶち壊してしまうものもあります。こんなものを、まとめてコントロールすることなんてできません。

だから社長は、極端なことは考えないで、贅沢をせず、おごることなく、自然に会社を経営をすることが一番です。