市街地の空き家問題・・税金の面から試しに計算してみます

 空き家を整理すると税金が高くなるから・・という話ですが、本当でしょうか?

※ 要約すると、空き家で放置せずに早め(空き家になって3年以内)に、売却するのがよいかなと思います。ずっと空き家にしている場合も、地域の貴重な空間資源ですから、譲渡あるいはリノベーションをして、活かしていくことが求められるでしょう。

 

例)宇部市内で、土地300㎡ 評価額 3万円/㎡ (坪10万円)・・まぁ平均的かな。

建物(木造)床面積200㎡ で築30年以上経って、3年以上空き家になっている場合。

 

1.固定資産税は評価額の1.4%です。

   300㎡×3万円×1.4%=126000円 これが標準の税額です。

  ここで、住宅用地の軽減があります。:200㎡までは6分の1、これを超える部分は3分の1

   例)の場合ですと、

   (200×3×1.4%÷6+100×3×1.4%÷3)=28000円 ずいぶん下がります。

2.次に、都市計画税は評価額の0.3%です。

   300㎡×3万円×0.3%=27000円 これが標準の税額です。

  ここで、住宅用地の軽減:200㎡までは3分の1、これを超える部分は3分の2

   (200×3×0.3%×1/3+100×3×0.3%×2/3)=12000円 半額くらいです。

3.1と2を合計すると、標準で153000円の税金が4万円になります。

  つまり、空き家を壊さないで放置していると、年間113000円がお得になります。

4.ただし、空き家とはいえ建物なので、こちらにも固定資産税がかかります。

  宇部法務局管内は木造住居の課税価額は82000/㎡です。

  また、築後27年以上経っているので経年補正率0.20です。

   8.2万円×0.2×200㎡×(1.4%+0.3%)=56000円。

5.3から4を引いて、実際のお得金額は、年間57000円になります。

 

 まとめると、年間57000円のために、ご近所に迷惑をかけるのか?ということです。壁が倒れたり、瓦が落ちたり、子供が入り込んだりすると、賠償リスクもあります。オーナーとしては、よく考えたほうがよいです。

 

6.その土地を譲渡する場合のことを考えます。

  土地の固定資産税評価額が900万円の場合、実勢価格は1500万円くらいです。

  譲渡税率は国税・地方税合わせて22.1%。取得価額は概算価額(売価の5%)として75万円。

  建物の解体費用が150万円。不動産仲介手数料が50万円。とします。

  この場合の不動産譲渡税は、

  (150075―200)万円×22.1%=約271万円

  この場合は、この全額を納付する義務があります

7.空き家でなく住んでいるなら、居住用不動産の譲渡には3000万円の特別控除がありますから、税金はゼロになります。

8.譲渡税の特別控除は、居住しなくなった日から3年目の1231日までは適用されます。

 

 譲渡税の金額は大きいので、空き家となったら放置せずに、早め(3年以内)の譲渡を考えるのがよいと思います。将来、土地の価格が上がるかという期待を持ち続けるのは難しいでしょう。