不慮の事故の最後・・転倒について考える

転倒・転落と言えば、階段とか段差が危ないと思っていましたが、全く違いました。

 

先ず、驚くことに、転倒・転落で亡くなる方は、交通事故の犠牲者より多いのです。平成24年の統計で、転倒・転落での死者は合計7,761人に上ります。

 

このうち、階段やステップでの転倒は、全体の9%に過ぎず、68%5,261人)は同一平面上でのスリップ、つまずき、よろめきによる死亡です。しかも、この人数は劇的に増加しています。平成20年の4,332人から5年間で21%増です。

 

年齢別では、65歳以上が94%、うち80歳以上が73%を占めます。高齢者というより長寿者の死亡事故が多いことがわかります。高齢化の進展に伴って全般的な対策を進めていくことが必要です。

 

また、高齢者が訪れる施設や店舗では転倒防止のためのハード・ソフト両面での対策を充実しなければなりません。

転倒死亡の原因が、コンビニエンスストアで床の水拭きを怠ったことや、飲食店の入り口マットの固定が不十分でずれたことと認められ、裁判において店側に賠償金の支払いが命じらるような事例もあります。中小事業者は、日々の仕事で要注意!です。