決して満足しない・・・社長のための老子(8)

老子の教えは毎週日曜日に掲載します。今日は、老子第十五章です。

 

古之善爲士者、微妙玄通、深不可識。夫唯不可識、故強爲之容。
與兮若冬渉川。猶兮若畏四隣。儼兮其若客。渙兮若冰之將釋。敦兮其若樸。曠兮其若谷。混兮其若濁。
孰能濁以靜之徐清。孰能安以動之徐生。
保此道者、不欲盈。夫唯不盈、故能蔽不新成。

 

昔から優れた経営者というのは、見たところ掴みどころがない。そのくせ、何事にも深く通じていて計り知れない。強いてその姿を言うならば・・

冬に薄氷を踏んで河を渡るように注意深く、競争相手を畏れながらも慌てない。会社に居るときは、お客のように厳かで、氷が溶けるように静かに仕事をして、新入社員よりも素朴に見える。山谷のように広々としていて、誰とでも交流するが、混ざりあうことはない。

 

濁っていてよくわからない状況になっても、少しずつ静かに澄ませていくことができる。動きの取れないような状況になっても、ゆっくりと変えて活かしていくことができる。

 

こういう経営者は決して自分に満足をすることはない。満足をしていないので、仮に失敗をしても、新しいことに取り組んで成功させることができる。