道の紀(自然の規律)・・社長のための老子(7)

老子の教えは毎週日曜日に載せます。今日は第十四章です。

自然の規律に従って生きることを勧めています。

 

視之不見、名曰夷。聽之不聞、名曰希。搏之不得、名曰微。
此三者不可致詰、故混而爲一。
其上不皦、其下不昧。繩繩不可名、復歸於無物。
是謂無状之状、無物之象。是爲惚恍。迎之不見其首、隨之不見其後。
執古之道、以御今之有、能知古始。是謂道紀。


見ようとしても見えないものを「夷」。聴こうとしても聞こえないものを「希」。手に取ろうとしても触れられないものを「微」と言います。

この「夷」「希」「微」を追及することはできないので、混ぜ合わせて一つにしておきましょう。

この一つにしたものは、先覚者だといっても明らかすることはできませんが、私たち普通の人にとっても、何となく判らないわけでもありません。常に存在していて滅びない、何か真相が判らないものが、この世の中にはあるということです。

つまり、すがたのない「状(すがた)」、かたちのない「象(かたち)」があって、これを「恍惚」と表します。前にあると思って迎えようとしても見えず、後ろにあると思って振り返っても見えません。

こうした古くからある自然の法則に従って、今ある現状が制御され、進歩が支配されていることを理解しましょう。これこそが、自然の規律です。