車器室の例え・・社長のための老子(4)

今日は、老子第十一章です。ちょっと、面白い例えで「無」をとらえています。

 

世界で一番読まれた書物は「聖書」、二位は「論語」。その次(第三位)が「老子」だそうです。

 

三十輻共一轂、当其無、有車之用。

埏埴以為器、当其無、有器之用。

鑿戸牖以為室、当其無、有室之用。

故有之以為利、無之以為用。

 

30本のスポークは1のハブにつながっているが、ハブの真ん中に穴があるので、そこに車軸が通せて、車輪の役になる。

粘土をこねて器をつくるが、中が窪んで何もないから、そこに食物を盛れて、器の役になる。

部屋には扉や窓をつくるが、その空洞があるから、出入りができて、光や風が流れて、部屋の役になる。

つまり、形があるものが役に立つのは、何もないものが使われているからだ。

 

経営者にとっては、「無」こそが使い道があるということです。