気温が1度上がると生産性が3%下がる

省エネ運用改善で良く提案されるのが、「空調設定温度を1℃緩和すると10%の省エネになる」 というもの。計測データでも、ほぼ正しい指摘です。

 

これに対する反論として、空調設定温度を緩和すると労働生産性が下がるのではないか、という指摘です。もちろん、労働生産性が下がるほどムリに設定温度を緩和する必要はないので、クールビズやウォームビズと組み合わせればよいわけです。また、そもそも日本のオフィスの空調は過剰なところが多いので、むしろ少し設定温度をマイルドにした方が労働生産性が上がりそうです。

 

クーリエ・ジャポンよりインドの刺繍工場
クーリエ・ジャポンよりインドの刺繍工場

クーリエ・ジャポンの記事です。

『ディオールの豪華なドレスはインドの「奴隷職人」の手で作られる』

 

インドの刺繍職人たちは、クリスチャン・ディオールやイブ・サンローランといったといったハイブランドのために働いていた。

消費者は知らないが、パリやミラノのランウェイで光を放つ高価なブランドは、開発途上国の何千人もの労働者の手によって作られている。

 

こうした作業場には空調機が設置されていません。地球温暖化の影響はインドなど低緯度地域でも拡大しています。

インドの縫製業の工場を調査したところ、作業場の気温が1℃上がると労働生産性は3%下がる。気温が35℃以上になると、生産性が4~8%下がる。といったデータがるそうです。インド全体では年間平均気温が1℃上がると、1.6~2.3%の減産になるという試算です。

 

2019年と2020年にインドは年間通じて記録的な高温でした。2021年と2022年も高温状態は続きましたが、前年までよりは穏やかでした。2023年の夏は、全地球的な高温がインドにも及んでいます。生産性の低下が懸念されます。

高級ブランド品を製造する縫製工場には当然ですが、作業環境を改善するには空調機(日本と違って冷房専用機)の導入が広がることが必要でしょうね。