保育園事業の(食品)リスクアセスメントは大切です

保育園ですりおろした林檎を食べた6か月の女児が亡くなったというニュースがありました。

 

最初に聞いたときには、リンゴのアレルギーなのかなと思ったのですが、気道への誤嚥による窒息なんだそうです。乳児の場合、気道に誤嚥しやすくて、誤嚥性肺炎を何度も起こす子がいます。保育園側での注意がもっと必要だったとは思いますが、なかなか一人ひとりの特徴を把握するのも難しいかもしれません。

 

りんご 離乳食
りんご 離乳食

6ヵ月ですから、すりおろしリンゴでも量はスプーン1杯くらいでしょう。加熱もしてあったかもしれません。 

保育園では、たくさんの子供さんがいて、これまでと同じやり方だったのかも知れません。しかし、それでも小さい子にとって、危険がゼロというわけにはいかないです。 

 

アレルギーの場合も、乳児の場合は初発で発症する場合もあるので、どんな食品でもリスクがあります。あらゆる食品に対して事前の検査をすることはできませんし、そもそも感作する機会がなかっただけという可能性も高いです。

 

救急処置を要請するような誤飲による事故は、1年間に1万件くらいおこっています。乳幼児(5歳まで)の間に、100人に1人くらいは誤飲事故を起こすということです。

 

乳幼児を相手にする事業にはリスクがあります。また、そういったリスクはより拡大、深刻化しています。事業者はリスクアセスメントを厳密におこなって、予めの処置を徹底して実行する必要があります。自治体など公的機関からの指導や助言だけでは不足と思われますし、その基準を超える措置をしておかないといけないでしょう。

 

事業者としては、予防措置のマニュアル化、緊急時の対応についての職員の教育訓練などをしっかりする必要があります。加えて、近隣の医療機関(かかりつけ医)との関係は当然ですし、公設消防や警察などとの関係も予めしっかりつくっておきたいところです。