定期異動の設計は重要な経営課題

4月は定期異動の時期です。最近はいろいろな事情(引っ越し業者の多忙とか)で、1月とか2月に前倒しする企業も増えています。

 

人事異動には、定期異動と何らかの事情に即応する臨時の異動があります。会社が若くて発展している時期や、コロナ騒動やウクライナ危機など外部環境に大きな変化があって対応する必要がある場合には、臨時の異動が多くおこなわれます。ただ、日本の企業や組織では定期異動の割合が圧倒的に大きいと思います。

 

人事異動通知書
人事異動通知書

個人的には、最初の異動が、前任者の私的な事情での急な退職による臨時の異動でした。その後、前任者の病気で任を離れたための異動があったので、会社人生で臨時の異動を2度経験しました。結構、珍しいのではないかと思います。

 

臨時の異動は準備期間も短いですし、業務内容がガラッと変わるわけで、対応が難しいです。また、元の仕事をすぐに後任に任せられなければ、少しの間は手伝うことにもなりがちで、たいへんです。ただ、組織のピンチなわけですから、指名されることも名誉ですし、うまくこなせれば自信にもなります。

 

まぁ、臨時の異動はともかく、定期異動は会社の経営にとって、業績を左右する重要なイベントです。外国の企業のように社員のクビ切りできない日本の会社では、終身雇用、年功賃金、ジョブローテーションという仕組みを効果的に運用できるところが勝ち残ります。

 

定年後再雇用が定着し、定年延長する企業が増えており、50年以上も同じ会社で勤める人が出てきています。いくら伝統産業の長寿企業でも、50年も続く仕事は稀ですから、定期異動の機会に業務内容を見直し、スキルの範囲を広げていくことが必要です。

 

また、定期異動には社員の成績評価という面もあります。最近の会社はポスト不足もあって、社外からは容易にわからない役職もありますが、社内の関係者には微妙なニュアンスまでわかります。あの人は評価されたのだな、この人は何かミスがあったのかな? あいつより俺の方が・・なのか? 喜んだり、悔しがったりします。社内での良い意味での競争になって、業績につながります。

 

定期異動の設計は経営の重要な課題です。経営者は軽んじることなく、社員の職務能力育成につながるよう、しっかり対応することが大事です。