定年起業は手打ち蕎麦かジャムか

都市伝説ですが、男性は「手打ち蕎麦」・女性は「ジャム」で起業する人が最も多いとか。

 

手打ち蕎麦
手打ち蕎麦

定年退職後とか、早期退職後のシニア起業の場合です。女性では、子供たちが巣立った後の起業の場合です。

手打ち蕎麦のほうは、西日本なら手打ちうどんに置き換えたほうがしっくりするかも知れません。

 

蕎麦とジャムの共通点は、開業が比較的に簡単であるということ、小規模でも起業できそうです。

また、蕎麦とジャムは小売価格が高いことを消費者が容認する傾向があります。つまり、原価率が低い=粗利益率が高い商品です。更に、これが一番の理由でしょうが、単一商品であっても作る側が”こだわり”を感じることができる商品です。

 

日本料理店を開業して多くのメニューを提供する店舗を開くには、専門料理人としての長年の研鑽と持って生まれた感性の両方が必要でしょう。しかし、手打ち蕎麦であれば、これまで趣味で打っていた経験で何とかなりそうな気がします。

ジャムも同じで、パティシエを目指すには時間が無くても、ジャムつくりは自宅の台所で長年つくっていたので、お手の物です。

 

但し、趣味ではなくビジネスとして起業するには、いろいろ研究が必要です。特に、顧客の視点とお金の視点でよく吟味することです。

 

おいしい手打ち蕎麦を食べたい!と思っている潜在的な顧客が、店舗の周りにどれくらいいるでしょうか? 客単価が1000円取れたとして、年商1000万円を上げるには1万人の来店が必要です。1日40人くらいになります。 

国民1人当たりの年間ジャム消費量は300gです。ジャム1㎏の単価を1000円とするなら、年商1000万円のためには3万人(≒1万世帯)のお客様が必要です。

 

蕎麦店に来店してもらうにせよ、ジャムを宅配で送るにしても、お客様に買ってもらうには、広告宣伝や店舗の整備などをしなければなりません。よい原材料の確保も必要です。

どんなに美味しい蕎麦でも、ジャムでも、いきなり1万人とか1万世帯の顧客がつくわけではありません。

このため、初期の費用というものは思った以上にかかるものです。この資金の手当てを確実におこなわないと、起業即廃業ということになりかねません。

先ずはしっかりした事業計画と資金計画ですね。